命がけの出産③~わが子との初対面~
出血多量で私は緊急手術、赤ちゃんは呼吸不全でNICUへ。
手術後は自分でトイレも行けず、当然歩けない。起き上がるだけで激痛が走る。輸血と痛み止めで何とか生きている感じ。旦那さんが撮ってくれた写真を見てわが子が無事、保育器の中で無事育っていることを確認できた。痛くて痛くて、生きているだけで辛い。赤ちゃんに会いたいという気持ちも起こらなかった。
やっと対面できたのは、出産してから5日目。やっと座れるようになったので、車いすに円座をしいて、看護師さんに押してもらいNICUへ。保育器に入ってるので抱っこはできないが、窓から手を入れて初めて触れることができた。
温かくて柔らかくて、愛しい。
子どもと離れていたせいか、出産した感覚がなかった。
でも、わが子に初めて触れ、この子にもっと会いたい。早く歩けるようになってもっともっと会い行きたい。そう思えるようになった。
次の日からはリハビリも積極的に行い、搾乳を自分でして母乳を出す練習も行うようになった。赤ちゃんのパワーって、母性ってすごい。ここまで自分を強くしてくれる。
2日後、赤ちゃんが保育器から出ることができ、初めての抱っこ。
ふわふわしてて軽いのに、命の重みを感じる。これからこの子と生きていけるんだと母になった喜びに包まれた。
子宮に羊水がなくなり、へその緒が首に三重にからみつき、とっても苦しい中、生まれてきてくれてありがとう。
この感謝の気持ちを一生忘れないでいようと思った瞬間でした。
その2日後、無事親子ともども退院することができました。
出産って、本当に命がけ。